SSブログ

10万人に1人 [アカラシア]

 
 ご無沙汰しております...。
 
更新頻度が下がっていた理由....、
お察しの方もおられると思いますが、先月18日に嫁が倒れました。食事中に、食べ物が詰まる「呼吸困難」でした...。
 
幸い、その日は、小生が所用で昼に帰宅しており、別室で息子と嫁が食事をしていたのですが、突然、「おとうさん....息、いきができひん...」と、小生の目の前で、呼吸停止でバタッと倒れました。
 
とっさに、「食べ物が詰まった」と察した小生は、無意識のうちに、嫁ののどに手を突っ込み、詰まっているものを取り出していました。その間に、息子を落ち着かせ、119番をし、レスキューを待つ間、意識の無い嫁に必死で呼びかけ、とにかく気道確保のため、首を上げたり下げたりしていました。
 
レスキューは1分ほどで来てくれましたが、その間、とんでもなく長い時間に思えました。
 
自宅廊下では、血中酸素濃度が低下していましたが、のどの奥で「ガバっ」っと言う音がしたので、嫁を呼び続け、目が動いたのを確認、すぐレスキュー隊のメンバーにそれを知らせ、パイプを口に突っ込み、なんとか酸素を送り込む状態が確保できると同時に、意識が戻りました。
 
倒れてから、その間3分。
 
レスキュー隊は、5人。奇跡でした..。
 
その後、小生も救急車に乗り込み、自宅すぐの大きな病院へ。

そこで、なんとか嫁の意識は戻りました...。
ただ、運び込まれた病院では、病名もわからず、翌日、別の大きな病院を紹介されました..。 

 
翌日、意識の戻った嫁とその病院を訪れ、精密検査を受けた結果...、
  
病名は「アカラシア」。10万人に1人の病とのこと...でした(詳細はウィキなどで..)。
 
何らかの原因で食道と胃をつなぐ弁機能部が機能しなくなり、食事をしても、その弁が開かず、食道にたまり、胃に入る前に逆流、最悪は、詰まり、窒息の危険性がある病気、だと言われました。
 



 実は嫁....、15年前から、実際は食事がのどを通りにくい体質を実感していたのですが、体調を崩した際、さまざまな病院を回ったのですが、アレルギー、ストレス、原因不明の肺炎...として片付けられ、今回倒れた際の診断で はじめて、「アカラシア」と診察された次第です。



 根本的な治療方法が確立されておらず、食事前に血圧を下げる薬で 一時的に弁を開くか、バルーンで弁を開くか、手術でその弁(筋肉)をカットする方法しかなく、これはあくまでも「食事を流し込むだけの処置」であり、アカラシア特長の 胸の痛み、吐き気は、現在の医術では完治しないとのことです。病気そのものは 命にかかわらないと言われていますが、間接的に呼吸系に食事物が入り込むことのリスクがあります。
 また、嫁の場合の特徴として、突然、心筋梗塞のような胸の痛みに襲われることがあるのですが、どうも「食道痙攣」によって引き起こされる痛みであるようです...。
 
 
 
 倒れてから、1ケ月が過ぎ、現状は...
 毎食前に「ニトロペン」という「血圧を下げる薬」を舌下に置き、それが溶けて15分ぐらいしてから、小さな固形物を食しています。食事も1時間以上かけて、やっと半人前を食べるようなスピードです。こなれにくい肉は食べてません...。体調がよければいいのですが、悪ければ 水も通りません。 本人もかなり恐怖と戦いながら、食事を覚悟しているところはあります。
 
普段、見た目は普通に見えますが、食事が普通ではありませんし、突然の胸の痛み...、あきらかに珍しい病です。
 
春には、切開手術を予定しており、そのタイミングを図っているのが現状ですが、実は、今日までの間に、2度、救急車で緊急搬送される事態となっています...。
 
 
小生的に、この状況を受け入れるまでに、相当の時間がかかりました。というか、いまだに「なんで、うちの嫁が」という意識は消えません。
 
が、受け入れるしかありません。

 
ここまでを まずブログに書くことで、気持ちを整理しようと思っています。
 
幸い、この1月の間に、「同じ病を持ち、それを乗り越えてこられた方」と交流する機会を頂きました(ネット上ではありますが...)。
 
この病のことを広く知ってもらうため、このブログに書く意味があることも、その交流で再認識しました...。
 
 
また、落ち着いたら 書きます...。
 


nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 4

かずひさ

お知らせで奥さん大変な病気と知り心配してました。

こんな時になんてコメント書けばよいのか思い付かないのですが
もし自分の嫁さんだったらと思うと想像出来ません。

倒れた時にしんしんさんが帰宅されてて本当に良かったです。
そして冷静な判断ほんとによかったです。

これから看病や子育てしんしんさん無理し過ぎないようにして下さい。

そして
遠いですが奥様早く良くなるように祈っております。
by かずひさ (2012-02-27 23:50) 

しんしん

かずひささん コメントありがとうございます。

お返事遅くなりすみません。
嫁は、毎食必ず、血圧を下げる薬を飲んでから 食事を摂っています。
最近は、食事の量、スピード、1回に運ぶ量をコントロールできており、
「詰まる」といった症状はなんとか回避できています。
ただ、突然起こる「胸の痛み」は見ていると本当につらそうです。
病気は快方には向かわず、悪い方向へ行くだけなので、
手術は必須です。 今、そのタイミングを見計らっているところです。
 
とにかく、現状を受け入れて前向きに、家族みんなで病気に向き合っています。
 
コメント本当にうれしいです。ありがとうございます。
 
by しんしん (2012-03-03 23:43) 

ひとみん

しんしんさん

奥様の事を聞いてから
コメントを書いては消し
書いては消し…していました。

ネットでのお付き合いですが
しんしんの家族とは
同じ年頃の子供を持つ
お友達家族だと
私は思っています。

私も他人事とは思えなくて
自分のBlogも更新する気にも
ならずにいました。


奥様が倒れた時にしんしんさんが
在宅だったこと
意味のある偶然だったと
思えます。

春になって
奥様がよい方向に向かわれますように
鹿児島から祈っています。



しんしんさん
花粉対策忘れないで下さいね。
by ひとみん (2012-03-05 06:52) 

しんしん

ひとみんさん こんばんは
お気を遣わせた形になってしまい申し訳ないです。
嫁は、薬は飲み続けており、時折、胸の痛みがありますが、
なんとか、自分のペースをつかめたようで、少し落ち着いています。

嫁曰く、「息子の入園式までは 今のままがいい...」と言っているので、
手術はもう少し先になりそうです。
病院の先生も、本人の気持ちの整理がついてからでいいよ と
言って下さってます。
 
娘も息子も、元気です。
嫁が たまに 咳き込んだりすると、
必要以上に「大丈夫?おかあさん?」と問いかけてますが、
これも仕方が無いというか、そういう状況だと理解しているということで、
良い方に捕らえてます。
 
ひとみんさんご家族からのコメント、
ホントうれしいです。ありがたいです。
うちも お友達家族だと思ってますよ。
改めて宜しくお願いします。
 
ブログ更新....楽しみにしてます。
なかなか書き込みにいけてなくて申し訳ないですが、
がっつり読ませていただいて、元気もらってますから!
 
花粉対策、忘れずに がんばります!! 
by しんしん (2012-03-06 23:00) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。